センターレポート 1997.3
 


 全世帯の家計
図-1消費支出の対前年増加比率の推移 消費支出

 勤労者世帯と一般世帯(世帯主が法人・個人経営者、自由業者、無職などの世帯)を合わせた全世帯の1世帯当たり1カ月平均の消費支出は308,841円で、前年に比べ名目で0.8%の増加となった。消費者物価が下落したことから実質では0.9%の増加となった。
 最近の実質増加率の動き(図−1)をみると、昭和50年代前半は、消費者物価上昇率が高めに推移したにもかかわらず、実質では4%に迫る伸びで推移し、55、56年は第2次石油危機の影響から実質減少となったが、昭和57、58年と増加に転じた。その後、59年以降は増減を繰り返し、昭和63年以降は、消費者物価が上昇に転じたものの景気の拡大を背景に増加傾向となっていた。しかし、平成3年は景気減速の影響等により、個人消費も鈍化し、8.7ポイントの大幅な減少となり、平成4年も景気後退の深刻化により実質で2.6%減少した。平成 5 年は前年比2.7%の実質増加、平成6年は3.0%の実質減少となったが、平成7年は0.9%の実質増加に転じた。


 方部別の家計
表-2実収入の方部別比較 1. 収入の比較

 勤労者世帯の実収入を県内方部別に比較(表−2)すると、県平均585,812円に対し、「中通り」の629,452円、「会津」の544,943円、「浜通り」の526,983円の順となっており「浜通り」「会津」が県平均を下回っている。
 実収入の内訳を県平均を1とした特化係数(方部別構成比÷県平均構成比)でみると、

<中通り>
 臨時収入、特別収入、世帯主の賞与の収入が高く、他の世帯員収入、事業・内職収入、世帯主の定期収入が県平均を下回っているほかは、ほぼ県平均に近いものとなっている。

<会 津>
 世帯主の配偶者の収入、他の世帯員収入、他の経常収入などが高く、世帯主の臨時収入、事業・内職収入、特別収入、世帯主の賞与、世帯主の定期収入が低くなっている。県平均に近い項目が他地方に比べて少ない。

<浜通り>
 事業・内職収入、他の世帯員収入、世帯主の定期収入、特別収入などが高く、世帯主の配偶者の収入、世帯主の賞与、他の経常収入などが低いなど、特定の項目で低いものが見受けられる。ほぼ平均的な「中通り」に対して、「会津」では世帯主の収入以外に世帯主の配偶者の収入へ依存する度合いが強く、逆に「浜通り」では、世帯員数の割に有業者人員も少なく、世帯主の収入が、より家計の中心となっている様子がうかがえる。
表-3消費支出の方部別比較
2. 支出の比較

 勤労者世帯の消費支出を方部別に比較(表−3)すると、県平均333,657円に対し、「中通り」が338,698円、「会津」が327,173円、「浜通り」が327,829円の順になっている。また、平均消費性向は、「浜通り」(74.5%)、「会津」(70.6%)、「中通り」(65.2%)の順で「浜通り」が高くなっている。
 方部ごとの消費支出の特徴を特化係数を使ってみると、

<中通り>
 総じて県平均と近いものとなっている。また、交通、教養娯楽用品、教養娯楽サービスなどは、他の2方部に比べても、最も特化している傾向がみられる。

<会 津>
 食料についてみると、外食の割合が低くなっている。一方、米類、酒類は特化がみられる。また、寒冷地であることから灯油代を主とするその他の光熱が高くなっている。さらに、交通が低く、保健医療サービスが高いという傾向がみられる。

<浜通り>
 野菜・海草、調理食品、外食を除いて食料全般の比重は高く、中でも果物、魚介類、酒類などの特化が大きく、肉類などがこれに続いている。一方、教養娯楽はやや低い傾向にあり、中でも教養娯楽用品の割合は低くなっている。また、温暖な気候を反映してその他の光熱は低くなっている。