第8回ベンチャーマーケット講演会「中小企業の新連携による新産業創造戦略」
〜個々の技術をコーディネートして最先端技術を生み出せ!〜 |
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■講演録
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【 求められる付加価値と高度化 】 私は、皆様と同じように中小企業の経営者の1人でございます。大変厳しい状況を今迎えているわけですけれども、そういう中で、私が実践して悪戦苦闘しながらやっている経営の話を申し上げて、何か皆様のところに少しでもヒントが御提供できたらいいなと思っております。 私どもの場所、東京の瑞穂町というのは、横田基地に隣接している場所でございます。 会社の設立は昭和 52(1977)年です。第二次オイルショックの直前、大変厳しいときでした。非常に厳しい中で3年間、本当に死ぬような思いで会社を経営してまいりました。社員はパート社員入れて83名ぐらいの会社です。売り上げが10億6,000万円。これは加工料です。お客様から部品をお預かりして、電子ビームで溶接あるいは各種のレーザの加工をするという加工業でございます。お客様からお預かりしたものに付加価値をつけてお納めします。付加価値ということです。今お客様は2,500社です。昨年で150社、新規のお客様を獲得しました。その前の年は130社、その前の年は100社。この3月期までで200社1年で開拓する。新規開拓するのだと社長は大号令かけて、社員は悲鳴が上がっています。1社新規のお取引をするのだって大変でしょう。200社ですからね。どうやったらとれるのだ。どうやって集めるのか、その秘密をお話しします。 お客様を探しに行っていません。探しにいっていたらお金がかかるから。お金かかるようなばかなことを、中小企業はできないですよ。お客様に来てくださいねという仕掛けをやっているのです。どんなことやるのか。我が社は、試作をやる会社です。創業のときからずっとやっています。何かの量産をやろうというときに、必ずテストで品物をつくるでしょう。今シミュレーションをやって、試作なんかやらなくていい、コンピューターの上でやればいいのだと、試作しなくていいという会社もあるようですけれども、そう簡単にうまくいかないですよ。重要な保安部品を我々は扱うわけですから、試作なしではいきません、絶対に。だから、私は、試作は永久になくならないと思っています。試作というのは、これまたやはり、簡単ではないですよ。 高度化という言葉、わかりますか。何か抽象的でわかりにくいですよね。高度化というのを、私は三つに分けて、ブレークダウンしています。 1番目、ものづくりの会社でいえば高精度です。高精度になってきてしまっているのです。昔よりもどんどん精度がやかましくなってきました。 試作をやっていて飯が食えた会社というのは、東京の中でもたくさんあります。ところが脱落していった会社もいっぱいある。この3つの、どれかができないからです。現在の状況は、これまでと大きく変化しています。そういうことに気がつかない経営者がいたら、会社はやっぱり変われません。発注する方が変わってきているのに、受ける方の我々が変わっていなければ、世の中から置いてけぼりになってしまうと思います。 では、どういう管理をやるのか、それは3つ考えてください。 第1は、機械設備の性能を、きちっと試験をやって記録を残しておくということです。 溶接をやっていたり熱処理をやっている会社さん、多いでしょう。そういうことをきちっとやっておられますかね。そうしないで品質保証なんてできないじゃないですかね。そういうことをやることが非常に重要なことだということです。 私どもの会社では、最新設備の1号機導入ということをやっています。1号機はやめておけと、大企業の人だって言うみたいですが、装置メーカーの人が売り込みにいくのはトップの会社へです。トップの会社だから、そこへ最新の情報を提供するわけでしょう。ビジネスモデルをやっているのです。1号機入れてしまえば、うちでしかできないわけだからお客様はうちへ来てださる。試作が終われば、量産もやってくれとなるわけですね。【 産業のグローバル化と一社依存からの脱却
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【生き残りをかけた経営革新】 中小企業の形態というのは、いろいろあります。専門の分野を、皆さんお持ちでしょう。製品開発というようなメーカー的な人たちもいれば、中小企業でも株式公開を目指す企業もある。優良企業群や、銀行が安心して貸せる健全企業群もある。共通しているのは、自分で努力していることです。経営努力していて、助けてくれという言い方をしない。自分の会社なんだから、自分で努力している。中小企業の支援策も「活用」していますね。国に頼っているわけでも、県に頼っているわけでもない。助けにきてくれないなんて泣き言なんか言っていませんよ。我々は、行政サービスを合理化してくれよと言っているのに、何で自分の会社に来ないんだと言えますか。どうして支援策を持って説明に来ないんだと言えますか。だから、自分たちが行くんですよ。中小企業基本法が抜本改正された平成 11年で、国の抜本的な理念が変わりました。変わっていないのは、我々経営者じゃないですかね。いまだに同じことを言っている。我々がどんどん足繁くお邪魔することですよ。こんなことやりたいんだけれども、何かいいものがないか、何か我々か使えそうな産学連携などいい支援策はないか。行けば、メニューはいっぱいありますよ。本当にいっぱいある。なぜ行かないんですか。行って、自分の会社をよくする、地域をよくするために、どんどん意見を言うべきですよ。私どもは、真剣に言います。批判じゃなく、建設的な提言をする。「こういうことしょう。こういうことをやりたい。だから何とか支援してくれ」というふうにです。 【 企業連携と強者連合 】 最近ではよくテーマが出されます。試作、研究、量産のテーマが、どんどん出てくると同時に、技術課題をやってくれって言ってくる。技術課題ですよ。どうしますか、皆さん。普通の会社の営業担当者だったら、できないといって、そのまま逃げて帰ってくるんじゃないですかね。うちは絶対逃げません。そのテーマ自体をもらってきちゃう。帰ってきたら、あれ、これは相当難しいなということがわかります。そこで我々がどういうふうにアプローチするかというと、お客様に教えてくださいと言うんです。「今までやっていたんでしょう。自分たちも社内でやったり、出していたんでしょ。大企業へ出していたんでしょ。実績あるでしょう。教えて」と。「ご冗談でしょう。教えて銭払うんかい」とおっしゃいますよ。「そうです。うちが戦力になれば、次また助かるでしょ。だから教えた方が得だと思いますよ」と返す。「じゃ、しようがないか」と言って教えてくださる。これはおいしいですよね。お金もらいながら、そういう新しいビジネスにチャレンジできているわけです。チャンスだと思いますよ。大手の人たちがテーマを出したがっています。でも、テーマがもらえるようなことになっているかどうかを感じることが大事ですよ。そういう人と組むのです。そういうテーマが来るんだということを社長が考えれば、手を打つじゃないですか。そうやって新しいビジネスをつくっていくということです。 構造の変化は「激変」ということでしょう。社会ニーズと産業構造の変化のことです。多様化して小ロットになってきたら、中小企業の方が絶対いい。これはどういうことか。最先端とか試作、こういうものは中小企業の出番になった。だからこそ連携していくことが必要なんですよ。まず最初に、福島県で連携を作ってください。そして、もっと広域に連携していったらどうかというのが、私の提案です。 【 広域の異業種ネットワークで、高付加価値、多品種少量製品へ対応 】
私がやっていることは何か。コーディネートです。発注する方から、一括で頼むと言われ、そのときにできないと言ったら、仕事なくなってしまう。断ったらもうおしまい、今の時代はおしまい。断っちゃいけないですよ。コーディネーターになったり、協力会社になったり、柔軟なネットワークという考え方が必要です。みんながコーディネート役をやらないと間に合わない。コーディネートをやる会社が、これから生き残っていく会社です。そのときに一番大事なことは、絶対よそに負けない技術を持っていることです。そうでしょう。どこでもできることだったら来ませんよ。俺のところでしかできないというノウハウの蓄積がある会社に、引き合いが来るんですよ。こういうところと連携していくということが大事なことなんです。ぜひそういう企業と連携をしていきたいなと思っています。 行政から言われる前に、自分たちでやろうと言ってください。最初は、産産連携を考えてください。産産連携から、さらに大学とか行政とつなげていくということです。 最後に、経済産業調査会出版の「新産業総合戦略」という本を買って読んでください。今後5年間にわたる、経済産業省がこれからどういうところに力を入れるかということが書いてあります。
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■お問い合わせ先
財団法人福島県産業振興センター 企業支援部 経営支援グループ
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